意識して平仮名で文章を書き綴ってみると,平仮名を読み直してみるとわかる。平仮名や漢字という日本語は,縦に書くこと,縦に読むことを第一に作られている。の,だが…。
大日本印刷株式会社と株式会社ボイジャーは,ウェブページを縦書きで表示するブラウザプラグイン「DNPたて書きプラグイン」と,サーバー用変換システムを共同開発した。これは,通常のHTMLデータに若干の縦書き用タグを埋め込むだけで,縦書きに自動変換できる。現在,読売新聞社が来年1月から,同システムの導入を表明している。
まず基礎として,パソコンは縦書きということをまったく考えずに作られている。アルファベットしかない国で作られているのだから,当然のこと。ソフトウェアも同様。たまに縦書きできるワープロがあるが,違和感を拭えない。なにより,横幅の方が大きいモニタが違うわな(^_^;)。フルDTPの縦書きの本も多いが,横書き以上の難癖が付けられる。アドビ・ページメーカーもクオーク・エクスプレスも,もともと横書きしか扱えず,縦書きはあとでとってつけた機能でしかない。今後,DTPソフトの多言語化,ローカライズバージョンの削減が予想される。インターナショナルバージョンで日本語がそのまま扱えても,縦書き機能のサポートまでデフォルトで付くとは思えないな。
平仮名は,筆跡の動き方が縦書きを基本として作られている。日本語とはもともとそういうものだった。だが,パソコンという箱は,縦書きを受け入れない。ワイヤードも同じこと。ならば,縦書きなんて捨ててもいいのかもしれない。平仮名の字形も,横書きに合うように変えてしまえばいい。我々はもう,横書きで書かれた日本語に違和感を感じることはないのだから。明日からすべての日本語が横書きで書かれてても,困ることはないのだから。ワイヤードで生きるのが楽になるし,簡単な話,でしょ。
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